山口屋 ~天丼~
「どんぶり百選」を始めて1年半。
ここにきてやっとと言いますか、今頃?と言われちゃうろっかね


見附でどんぶり百選に選ばれてた店、「山口屋」でゴザイマス。
もっと早くにゴショーカイすべきだったんですが、ナンとも訪問しづらくてね。
いえね、べつに代金を踏み倒したとか、酔っ払って店内で暴れたとか
そ~ゆ~ハシタナイ事じゃ、もちろん無ぇですろも・・・。
実はデスね、この店の近くなんですよ。
オイラの実家が

とーぜん、店主さんとも顔見知りで・・・やっぱ、気恥ずかしいってのが有るでしょ?
オイラと一学年しか違わん店主。
彼は二代目で、先代の親爺さんがお祖母ちゃんと、この店を立ち上げましてね、
その前は繊維の街・見附らしく、繊維関係の仕事に携わっていられたんです。
それが確かオイラがまだ子供ン頃らったか?繊維の仕事から畑違いの飲食業へ。
相当、ご苦労が有ったと思いますぜ。
どんぶり百選は30年前の雑誌ですから、当然その時のメニューは
先代の手に依るもの。
さぁ、二代目になって味がどう変わったのか・・・
って、ココんチじゃラーメンとタンメン、それに名物の「へぎそば」しか食った事なかったぁ

そんな、おバカなジサの戯言はオイトイテ。
はい、これが山口屋の「天丼」935円です。

厨房から天ぷらを揚げる小気味いい音が消えて間もなくやって来たんだろも、
30年も経つと器の形も変わるようですな。

黒々とした、瀬戸黒の様な今のドンブリ。
どんぶり百選に載っていた時代は、天丼というより天重らったろも


30年の年月は器の形も変わってしまうのか・・・。
まるでアニメ「トップをねらえ」の最終場面「オカエリナサイ」が蘇ってくるみてぇです。
(マニアック過ぎて判んねぇだろうなぁ)
でも、使われている天ぷらは同じようで、ザル蕎麦の様にタップリの海苔の下には

前座と云っては失礼かな? 2本のシシ唐が、まずはイラッシャイマセと。
柔らかく、甘みすら感じさせる碧のシシ唐。 その右にはカボチャも2枚。

天丼・天ぷら盛り合わせには欠かせないと云っても好い、名バイプレイヤーでしょう。
厚みこそないけど、ホクホクとした食感と、お日様の光をしっかり吸収した甘さは、
この組み合わせの中に無くてはならんモンだと思わしてくれます

そして左には艶やかな深い紫色した茄子。

飾り切りがマントの様にボリュームを持たせ、茄子の持つ瑞々しさは黄金の衣に包まれて、
そのジューシーな食感は、薄甘な丼つゆと合わさり口の中で融けていくようです。
そしてそして大トリに控えている2本の海老ちゃん


ドンブリいっぱいに横たわるコイツの衣も、透かして見えるほどに薄く、

プリプリとした食感、海の深さの様な穏やかな甘み・・・。
その身の味わいを充分に引き出しているんですな

この天ぷらたちを受け止めるご飯も、抜かりはゴザランようで


ふっくらと炊き上がったご飯に、軽くかかった丼つゆ。
ドンブリの底まで溜まるくらいツユダクのトコロも有るけど、
ご飯の旨味を感じながら天ぷらを戴くなら、このくらいが丁度イイ。
でも、もうチョッと掛かっていてもバチは当たらんか www
最後の最後はマイナス点


葱は受かんどりますろも、風味・味ともにまさしく永〇園のお吸い物。
インスタントチックなその味に、それまでの高揚感は一気に冷めちゃいます。

定食類はあんまし出ないのかな? ここはやっぱり味噌汁でいて欲しかったっス

小つ恥ずかしさを脱ぎ捨てて久しぶりにやって来たこの店ですろも、
初めて食べた天丼の美味さと、昔の面影を残る店内&メニュー。

近いうちに来て、”アレ” を。
ウワサに聞いていて、今回他のお客が食っていたアレを食ってみたいと

美味しかった、ご馳走様。
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